☆「ただそのままでいるための超簡約指南」解説・レビュー
こんにちは!「NLAメソッド」のトモヒトです!
さて、今回は、僕が読んでかなり興味深かった
「ただそのままでいるための超簡約指南」という本についてレビューしたいと思います。
注意書きとして、この「レビュー」は、本に書いてある内容の要約と、
僕の見解が混じっているので、本に書いていることそのままではないので、
ちゃんと知りたい方は、本を読んでみてください。
この本はいわゆる「悟り」系の本で、簡単に言うと、
「みんな『悟り』を勘違いしがちだけど、私たちは常に『目覚め・神秘』の中に居る」
ということを分かりやすい言葉で解説してくれている本です。
◎「J.ジェニファー・マシューズ」とは誰?
さて、この本の著者、「J.ジェニファー・マシューズ」とは誰なのか?
ということなんですが、この著者については、本の巻末に
「ベルギーのルーヴァン大学および米国マサチューセッツ州のエピスコパル神学校ケンブリッジ校で哲学、神学、倫理学を学ぶ。マサチューセッツ州ケンブリッジのCASPAR救急センターでカウンセラーおよび瞑想指導者として勤めた後、現在はボストンの家のない人々のための施設、セントフランシスハウスで働いている。」
と書かれていて、本の訳者である「古閑博丈」さんの「あとがき」にも、
↑この数行の解説意外に詳しい情報は無く、
こういう本を書く多くの人のように、「セミナー」「ワークショップ」などもしておらず、
さらに「ブログ」「ツイッター」なんかも全然していないということで、
「お金(ビジネス)のためにこんな本を書いた」わけではないという感じがしますね。
☆「ただそのままでいるための超簡約指南」概要・レビュー
さてこの「ただそのままでいるための超簡約指南」ですが、
紙の本としては、62ページという短さで、本当にシンプルで簡単な言葉で、「悟り」について解説していて、
まあただ、だからと言って、「凄くわかりやすい!」とも言い切れない、
翻訳であるということもあるだろうし、「たとえ」などもちょっと分かりにくい部分があるのも確かですが、
それでも、「論理的」に「悟り」を理解するものとしては、すごく分かりやすいと感じました。
◎私たちは「明晰さ」とともにある
私たちは普段「私は目覚めていないから、『悟りを開く』ためには努力しないといけない」
という風に思いがちですが、
この本では、その「悟り」の状態である「明晰さ」は常に私たちとともに在るといいます。
私たちは多くの場合、「悟りを開く」と言うと、
「すべてが理解できる」「何か大きなことに気づく」「苦しみから解放される」
「聖人君子になる」「欲望から自由になる」・・・
というような勝手な「イメージ」を持っているが、実際にはそうではなくて、
その「状態」は、常に「ここにある」と言います。片時も離れることはないと。
◎私たちは「経験」そのもの
そして、私たちがそんな風に「明晰さ」「悟り」を見失ってしまっているのは、
「こうなるべき私」「こうするべき私」という勝手な思い込みがあり、
「答えをさがし」たり、「何かを達成し」たり、「何かを目指し」たりすることで、
「私」じたいが、「それ」であり、「経験」そのものであるにもかかわらず、
「もっと他にも経験するべき(劇的な)何かがあるはず」と探求することで、
常に、「見失って」しまっているということです。
「私が経験している」のではなくて、「経験が私である」ということです。
◎「私」は居ない
私たちは、確固たる「私」という「個人」が存在して、
その「個人」が「この世界」の中で生きている。
「私」が「この世界」を知覚している、と思っているけど、
全ては、「知覚」を通して認識している「経験」があるだけで、
その「知覚」が「私の外側」から来ているのではない。
常に、すべての「現実」は、いま感じている「知覚」からやってくるもので、
「体」も「この部屋」も何もかも、「実在」するかどうかも分からない。
何かに没頭している瞬間に、「我を忘れる」ことがあるように、
確固たる「私」というものが存在しているわけではない。
常に「私」そして、「目の前でこんなことが起きて」「私がこんなことを感じている」
という「経験」を「知覚」しているだけ。
◎「私」がすべての問題を創り出す
そして、確固たる「私」が存在すると思いこんだ時から、
「こうであるべき私」「こうするべき私」という「アイデンティティ」ができ、
それにそぐわない部分が「問題」になっていく。
しかし、その「こうあるべき」というものも、ただの思い込みだけであって、
この「現実の苦しみ」から抜け出すには、そんな「私」が状況や自分を改善して、
「立派な自分」にならないと解決しないと思い、努力をする。
修行をして、努力をしてすべてを理解したら、「悟りが開き」「目覚め」
すべてを理解して、楽に生きられるとおもって、探し続ける。
しかし、「問題」の本質自体が「私」という認識から生まれていることなので、
その「私」が努力しようが、探求しようが、「問題」の元凶は消えない。
「私」というものが存在せず、ただこの「経験」が起こっているだけ
ということを完全に受け入れるまでは。
◎この「経験」以外は存在しない
そして、今目の前で「起こっている」経験以外は、存在しない。
もちろん、もしかしたら何か「他の現実」が存在するかもしれないが、
それを知覚できなくて、今知覚できていることしか「見る」ことができないなら、
「他の現実」があろうがなかろうが、「存在しない」ということである。
私たちは、目の前の「現実」が気に食わないと、
「もっとこうできたんじゃないか」「もっとこうならないだろうか」と思い悩む。
しかし、そもそもその「こうなったらいいのに」というかってな「予測」と
「現実」が違っただけで、「間違った現実・経験」が起こったわけではない。
「経験」はただ、そのままに「起こっている」。
そのことについて、思い悩んだり、改善しようとしても、
それは、「その可能性」しかなかったことであり、終わったことである。
◎楽に生きるには
そもそもの「苦しみ」「悩み」「問題」はすべて、
確固たる「私」が存在して、「私はこうあるべき」だと思いこみ、
その思い込みと、「現実」が一致しないから、「問題」となり、「悩み」「苦しむ」
しかし、そもそも「こうあるべき私」もなければ、
「こうしなければいけない」ことなんかも存在せず、
そのような「イメージ」「予測」「判断」を持たずに、
ただ、起きてくる「経験」を見ていけば、
そこには「問題」の起きようがない。
あなたの中に湧いてくる「欲求」「こうしてみよう」
ということに従って、やってみて、
勝手に結果を思い描いて期待せずに、
ただ受け入れていければ、楽しんで生きることができる。
「さあ、次はどうなるんだろう?」
今目の前で起きていることが、「唯一の可能性」であり、
あなたに「必要」な経験だということを常に理解していれば、
「悟りを開く」必要もなく、心安らかに生きられる。
☆「ただそのままでいるための超簡約指南」感想
僕も今まで色々な「悟り」系の本も読んできたけど、
多くの本は、言葉で表せないことを何とか言葉で表そうとするために、
かなり文字数も多いし、難解になりがちだけど、
この「ただそのままでいるための超簡約指南」はかなりシンプルに、
分かりやすい言葉で、
まずは、「論理的に」「目覚め」や「悟り」について理解するには最適だと思う。
もちろん、この本を最初に読んで、いきなり理解できるものでもないし、
実際に、「悟り」ということは頭で理解するべきものでもない。
けど、やはり常にいま目の前の「経験」がすべてであり、
それこそが「真理」であり、この世界に起こっているすべてである。
という理解は、肩の重荷を下ろさせてくれるし、
「解決策」「改善策」などをあれこれ考えずに、ただ「味わう」
ということに立ち返れて、気楽になった。
時々、生きる上で悩んだり、苦しみを感じた時には、
また読み返して、思い出したくなる本だと感じました。
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